町田市民連句大会の報告(フェイスブックより転載)
11月27日に町田市民文学館において「第9回 町田市民連句大会」が開かれ、私もこれに参加しました。

午前は詩人梅村光明さんによる「詩人と連句」と題する講演があり、休憩・昼食をはさんで、午後から連句実作が行われました。
俳席は9組設けられ、各座5~6名の連衆が捌を中心に付合を行う形で進められました。各席には鳥にちなむ名が付けられ、私が捌を務めた5番目の座には「善知鳥(うとう)」という難読熟字の名札が立てられていました(注)。

連句形体はそれぞれの捌が決めることになっていたので、本席では時間の制約を考慮して「ソネット俳諧」と呼ばれる短い形式に従うことにしました。これは珍田弥一郎氏の考案になる連句形体で、ヨーロッパの定型詩で「ソネット」と呼ばれる4連14行詩に模したもの。一巻を4・4・3・3の四連に分け、各連に四季を配し、いずれかの連に花・月・恋を入れる形で運ばれます。

短い形体のお陰で、実作の終了時刻午後4時までには、談笑を楽しみながら余裕をもって満尾に漕ぎ着けることが叶い、最後に各席の捌が出来上がったばかりの作品を披講して滞りなく閉会に至りました。その作品と画像3枚をご覧下さい。
 
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 第9回町田市民連句大会
   ソネット俳諧「町口に」の巻    林 宗海捌

                  2016.11.27首尾
一連
 01 町口に続く尾根路や冬紅葉     林 宗海
 02  付合の座に満つる重ね着     辻 杏奈
 03 まっさらな空オカリナを吸いゆきて 山本真里
 04  喫煙場所は交番の裏       野村路子
二連
 05 うなだれて信楽焼に万年青の実   林 翠哥
 06  隠れ家さがすえんま蟋蟀       路子
 07 ふるさとの記憶をたどる月今宵     翠哥
 08  あるかなきかの風が君呼ぶ      真里
三連
 09 ギヤマンのグラスに触れる唇が好き   路子   ※唇(くち)
 10  蹠の砂のいまだ乾かず        真里   ※蹠(あうら《足裏》)
 11 ねうねうと甘える猫を抱きあげて    杏奈
四連
 12  神はお留守の厠三尺         翠哥
 13 トランプが徒に咲かせた花の冷え    杏奈   ※徒(あだ)
 14  海原遠く霞む鐘の音         執筆

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(注)この鳥はウミスズメ科に分類される海鳥の一種で、画像③に見るように上嘴の付け根に角状の突起があるのが著しい特徴。
なお能の演目にもこの鳥の名に基づく「善知鳥」がある。この鳥を殺して生計を立てていた猟師が、死後に亡霊となって生前の殺生を悔い、そうしなくては生きていけなかった身の悲しさを嘆くという内容。
なおまた、ウトウにこの漢字表記を宛てた根拠は不明だが、室町時代にすでにその文証がある。鳥名の由来も定かではないが、この鳥の鳴き声に基づく擬音語と解する語源説がある。
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